ピアニスト・タカの脱線CD評

筆者はFLAT1-22・天然キーボード奏者の脱線転覆の珍説が脈絡なく展開!

クラシック/ 現代音楽

遠い存在だったシューベルト「4つの即興曲」・ピリス

ピアニストによって印象が大きく変わる名作遠い昔、ピアノの先生に「君にはシューベルトは違うんだろうな」と言われたことがある。シューベルトのピアノ曲をあまり好まないことを見透かされていたのだ。しかし、これほどの時を経て、シューベルトはクラシッ…

三宅榛名+高橋悠治・Ⅱ 1980年代作品集

万人向きではない!という言い方になるのか? こういう類の音楽ばかり聴いていた時期というのがあったように思う。先ほどCDを置く棚をボンヤリと見て、これまで自分が買ったCDで特にキャラの強いものを選んで評を書いてみようと思ったのであります。本作は分…

児玉桃「鏡の谷」トッパンホールで聴いた記憶が、、。

宇宙人ピアニスト(褒め言葉)の本領はメシアンで発揮される! 2005年秋。その前年12月の成人病検診で派手に引っかかり、尿管結石の検査と大腸内視鏡検査をほぼ同時に行って一応命が繋がって(大袈裟!)スッキリしたタイミング。そういうことも関係していた…

一柳慧「ピアノ作品集」凄過ぎるかも知れない

イメージ表現の手本。聴いて良し、流して良し。 久しぶりの脱線評です。90日も書かなかったので広告が勝手に出てしまう。それはあまり好きな状況ではないな、、と思っていた矢先、調度お気に入りのアルバムが出現しました。さて、、。一柳慧は、若い頃から折…

メシアン/世の終わりのための四重奏曲

もはや現代音楽の古典。意外にプログレなところもある? この作品に関しては前々から書かなくては、、と思っておりましたが何やら難しく感じてしまい逡巡しておりました。しかし、気軽なスタンスのこのサイト。本作を囲むマニアな音楽ファンを気にする事なく…

フィリップ・グラス/グラスワークス

先生はミニマルとは呼ばれたくないらしい! フィリップ・グラスはアメリカ合衆国の作曲家です。現代音楽・ミニマルミュージックを代表する作家と言って良いと思います。ご本人はミニマルと呼ばれるのを好まないらしいけれど、仕方がないでしょうね。スティー…

"異端児" テリー・ライリーをご存知?

ミニマルミュージックの第一人者ではあるが、、。 "ではあるが、、。"と書いたのは、テリー・ライリーが他のミニマルミュージック作曲家の中にあって少し離れた所に佇んでいるイメージが(自分だけかも知れませんが)在るからです。活動の幅の広さ、また即興…

モーツァルト後期交響曲集/カールベーム+BPO

ベームの演奏が当り前になっていた。 これはモーツァルトに関して、ということです。僕はもしかするとモーツァルトの交響曲に関してはベームで上がり!という気がしないでもない。先ほど久しぶりに聴くと以前聴いた時よりもその安心感というのか、腑に落ちる…

チョン・キョンファを聴く今年後半か?

確かにバイオリンと同化しているらしい、、! これ完全に白紙から書き直しです。何回か聴いた今現在の感じ方で文を書いた方が良いでしょう。昔の思い出と混濁して美化するのはCD評としては失格でしょう。ということで、本アルバムを聴いて、まず最も聴ける演…

フルートに俄然興味が行く / パユのモーツァルト

モーツァルト・フルート作品では頂点かも知れない!! 木管楽器の主役、フルート。4リズムと言われるベース、ドラム、ギター(そして我が鍵盤)は別として、このフルートほどご縁のあった楽器もないです。18歳で上京、一浪して音大を目指すことになった僕は…

串カツではない新世界!/ オケの達人・ドボルザーク

クラシックを聴かないアーティストは底が浅い? あまりにベタシリーズというわけだ。今回はそのベタの中でも特別にベタな新世界を取り上げる。指揮者・オーケストラはクラシックファンであれば、滅茶苦茶に拘るが、僕はとりあえず今回、若干外しつつもある程…

やはりグールドでしょう「バッハ・パルティータ」

音大2年生時、課題で弾いた4番は今も心から離れない。 パルティータの魅力に気が付いたのは、もしかすると最近なのかも知れない。バッハは他の作曲家とは異なり、敷居の高さ、敷居の種類?が違うという気がする。その中でもこのパルティータは聴いて難解とい…

収録風景/ホロヴィッツ モーツァルトピアノ協奏曲23番

ホロヴィッツは僕が最も尊敬するピアニストです。 モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番、ピアノ・ソナタ第13番 Youtubeにアップされているホロヴィッツの収録風景は僕にとって、最近特に興味を掻立てられる内容だった。 譜捲りの若いスタッフがうっかり忘れて巨…

もっと評価されるべき "ショスタコーヴィチ"

ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 映画音楽のルーツがここにある。さて、遂にショスタコーヴィチ御大の登場です。ロシアの誇る近現代作曲家、クラシックの長き歴史の中でも間違いなくベスト10入りする大作曲家でしょう。その作品の中で最も有名な作品がショス…

一柳慧/交響曲第8番リヴェレーション2011室内オーケストラ版

現代音楽に取りついたイメージを払拭してほしい。一柳慧:交響曲第8番─リヴェレーション2011 室内オーケストラ版 紛うことなき現代音楽作品である。僕は一柳の音楽は(本人の演奏による)ライブで聴いたことがある。高橋悠治と「不屈の民」で知られるジェフス…

現代音楽の寵児・リゲティ/エディション3

「現代音楽の寵児」実際リゲティは、度々このように紹介されます。聴いて楽しめる現代音楽とも言える。リゲティという名を初めて聞いたのは高円寺のライブハウス「ペンギンハウス」に出演した時だった。「懐かしく、遠くなってしまった世界だなぁ」と思うけ…

ブレードランナー、、6回目の再生なるか。

映画音楽の役割を再認識させた傑作 ブレードランナー、、マニアなファンはブレランなどと略して呼んだりする。 昔、SNSでこの映画のコミュニティサイトに入ったら、その内容があまりに濃くて熱いのでボーッと眺めるだけだった気がする。 ビデオBGMの仕事に関…

ウルトラQ〈サウンドトラック〉ケムール星人とパトカー

高度経済成長期、子供達の興味は対象は野球と怪獣! 分かりやすい時代。父親達は猛烈に働き、子供達のヒーローはONと怪獣だった。さあ、遂に来ましたね。僕の世代でウルトラシリーズを素通りした人はいないでしょう。朝登校時、話題の中心は昨晩登場した怪獣…

グールド/ベートーベン・ピアノソナタ「8番.14番.23番」

以前アップした記事を白紙から書き直しました。 もう少し聴いてから書くべきだっただろう、という判断からです。 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」・第14番「月光」・第23番「熱情」 このタイトル。 クラシックファンには何とも耳タコなイメージ…