ピアニスト・タカの脱線CD評

FLAT122キーボードとして活躍・ピアニスト・タカ音楽評

チョン・キョンファを聴く今年後半か?

確かにバイオリンと同化しているらしい、、!

これ完全に白紙から書き直しです。何回か聴いた今現在の感じ方で文を書いた方が良いでしょう。昔の思い出と混濁して美化するのはCD評としては失格でしょう。ということで、本アルバムを聴いて、まず最も聴ける演奏はメンデルスゾーンです。これもまた変化して行くのかも知れませんが。とりあえず今のところ、これが一番素直に心にストンと落ち着きます。もしかすると、それは作曲家のスタンスと関係しているのかも知れません。バイオリニストの技術的な側面を前面に押出したい誘惑には大作曲家の先生達も大人しく従うのみです。本当にイメージ表現とはどういうことなのか?を問いただしたくなる場面もまた多い。まあだからこそクラシック音楽は現代音楽に向って表現手法に試行錯誤を重ねていくわけですけれど。この4つの協奏曲で「こうしてやれ!!」みたいな作為性が最も小さいのはメンデルスゾーンと思います。おそらく彼の人間性が誠実で野心のないタイプだったのだと思います。純粋に良き旋律、良きアレンジを突き詰めており、好感が持てます。僕はこの"メンコン"(音大生・クラシックファンはよくこのように略形を使います。長ったらしいのが多いので、、。)てのは飽きる程聴いて、もう沢山になっておりましたが、こうして他のライバル達と比較すると、その自然な作曲姿勢に心打たれる思いがしました。チョン・キョンファの演奏はこのアルバムに関して言えばこの作品が一番かな、、と率直に思います。意外にガッカリしたのがチャイコフスキーで、これはYoutubeにあがっている凄い演奏からすると、特に一楽章でリズムが悪いところが気になり、また音も荒んだ印象を受けます。何故なのだろう?オケとリズムセンスが合わなかったのか、、指揮者との相互理解が進まなかったのか?は謎。このニ長調の協奏曲はそもそも素晴らしい旋律と、何だかゴチャゴチャしたオーバーデコレイトなところと共存しているような、少し特殊な曲だと思います。チャイコは交響曲でもそういうところがあるのですが、完成に至るまでの紆余曲折を感じさせます。ブラームスの交響曲でも似たようなところがあるように思います。モーツァルトのような一貫性とベートーベンのような精緻なところが欲しいところなのですが、チョン・キョンファの演奏はそのチャイコフスキーのネガを強調するような雑然とした音楽になっていると感じ少し残念でした。この作品は「つまらないと思うなら聴くな!」と言わんばかりに徹頭徹尾、テクニックで押し通してしまえば良かったのに、、と問題発言したくなります。平たく言えば十代のデビュー当時の方が好みということになりますか。それからすればシベリウスはこのアルバムでは中庸な出来。というかチョン・キョンファであるなら、このくらいは当然となる。意外に僕が気に入ったのがベートーベンですね。メンデルスゾーンとベートベーンが良かったとなると、まるで古典を売りとするバイオリニストみたいですが、それは早計でしょう。この一枚でそれを決めるのは乱暴です。もう少し、他も聴いてみたいと思います。またクラシックの深いところなのですが、同じ演奏家でも年代によって全く演奏の傾向が違っていたりするし、また共演するオケや指揮者によっても大きく変わって来る。1枚のアルバムで分かることは確かに少なくないけれど、それで判断するのは止めた方がいい。本アルバムは、4大バイオリン協奏曲を比較しつつ聴いて作曲家のアプローチを違いを楽しむ、ということに(僕の場合)なっております。チョン・キョンファはキャラもとても好きなので、同じ作品で別な年代のモノを追っかけてみたいと思います。おそらく随分違う世界が展開されているのでは、、と推測しております。