ピアニスト・タカの脱線CD評

筆者はFLAT1-22・天然キーボード奏者の脱線転覆の珍説が脈絡なく展開!

FLAT122・ライブビデオダウンロード評

www.youtube.com上記動画は、FLAT122ビデオダウンロード販売のPV「Spiral」抜粋となります。
物凄い超速演奏で、これを7月3日のライブで再現するかもしれないのですが、出来るのでしょうか?(と他人のよう)
さて、この好評のFLAT122ビデオダウンロード販売は全数8曲から成ります
この自己評価をこのページにアップしたいと思います。どうぞご参考まで、よろしくお願いします。最後に私の連絡先を表記しますので、全貌を手にしたいという方は是非、ご注目ください!

01 ネオクラシックダンス
FLAT122作品の中では柱の一つと言っていい明るく快速テンポの曲。本作ではオリジナルの素の状態を聴くことが出来る。ベースレスギタートリオであるので、一人の持分は限りなく大きく、羽目を外すことが出来ない。この作品は他のユニットでも随分演奏したが、このFLATのテンポが飛び抜けて速くレコードの回転?を間違えたのか、と錯覚してしまう。聴きどころは11拍子と12拍子のポリリズムで、これを対角線上に12Bと11Bのしゃくとして最後フレーズがカッチリと合うように構成される。その後、何のフィルインもなく次のパートに行くのがまたこのバンドの最たる特徴。せっかちで、とにかく先に先に向かっていく。何をムキになって前を向くのであろうか。音楽原理主義(つまりは音楽本意。他のことは全く考えない。宗教とは異なりこちらは可愛いです。)を貫いたこのバンドの青春があると思う。

02 グラーベ
このグラーベは04まで続く3曲の冒頭となる。つまり3曲で1曲だが、それをやったら異様に長く、扱いに困ってしまう。実際曲としては独立した存在でも問題ないかと思う。作曲時にバッハに敬愛の念を込めてパルティータの呼称を使用しているのであるが、何とも奇天烈なパルティータである。しかし、このグラーベは今コピーしようと試みても非常に難しく、おそらく即興とベタ譜とゴチャゴチャに混ぜてあるからかと思う。後半にかけて今ではやらないコードプログレッションが見られてそこのギターのフレーズが美しく、心に突き刺さってくるようだ。

03 メヌエット
当時はさっぱりうまく行かないというので、捨て加減の作品だったが、今聴くと凄まじいリズムとフレーズの実験がこれでもかと詰め込まれ、まるでメシアンバルトークストラヴィンスキーが交差しているようでもある。そこに調味料としてザッパを少々降りかけるとこんな感じになると思うが、今のところこれをコピーする気分にはなれない。体力を付けてからとしたい。

04 ジー
音大の期末課題曲で弾いたパルティータを思い出して作曲した、テーマがはっきりした作品。ドラムの田辺君のお気に入り。ジーグが好きであることって、こういうことか!って分かる作品かも知れない。珍しく独特なラインを描き、それはどこまでも音楽的に歌わせる。この作品は捻くれずに真っ直ぐに音に向かった曲だった。作曲も当時はまだ調律もやってもらっていたヤマハのグランドピアノ、愛用のG3で弾いたもの。生ピアノで作曲した作品は他にネオクラシックダンスやスパイラルがあるが、やはりハッキリとしたテーマ性を持つ作品になる、という印象。

05 スパイラル
自分の作品中、最も大きく。ウドの大木と呼んでいる。ハードルはそれなりに満載でこれをライブで最後で演奏することが多い。おそらくスパイラルを演奏しなかったライブは一度もないと思う。途中に大きなミニマルパートを持たせているのが特長。ミニマルパートの殆どが変則的なリズムを下地にしており、この作品のポイントとなるが実はそこにたどり着くまでの展開部にとてつもなく難しいソロパートがあり、聴き手にとっては逆に楽しめる。改善を重ねてとにかく修正の山を築いて来たが、流石にそろそろゴールが見えて来た。

06 記憶
本作はFLAT122の中にあって、珍しくシンプルでスローテンポで終始する。タイトル通り陰影が深く、旋律とハーモニーを前面に出していく。リズムも6拍子を基本にイレギュラーを徹底して排除し、真っ直ぐに突き抜けていく。本当はこういう作品がもっと必要ではないかと思う。シンプルな作品だが、だからと言って演奏が簡単、というわけではない。繊細なタッチ、丁寧に向かっていく抑揚が不可欠。記憶ほど旋律に重きが置かれた作品はないように思う。

07 メマイ
平田(ギター)の作品となる。目眩は僕が命名したタイトル。あまりに演奏が難儀で目眩がする!というのがこのネームの由来。実際、曲のイメージも目眩と言われれば近似している感もある。5拍子を基本とした強いリズムに、緊張に溢れたラインが流れていく。かなりエグい描き方だが、根底に新古典派の流れも感じさせ、一度聴くとしばらくは頭の中を高速で駆け巡る毒性の強さが売り。

08 夏
これはミニマルミュージックで終始させるという徹頭徹尾、虚飾を排しイメージ表現にミニマルをツールとして使うという内容。作曲者は平田(ギター)でこのメマイと夏を聴くと川崎との明確な方向性の違いが炙り出されて興味深い。個人的なところでは全8曲中、最もオリジナリティが高く、他とは明確に線を引くこの作品に好感を持つものです。

流石に8曲分コンパクトにまとめましたが、2000W超えました!動画と合わせてご参考にしていただければ嬉しいです。
ビデオデータは画像はご覧の通りですが音は十分生きており、聴いて楽しめるものと思います。
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