ピアニスト・タカの脱線CD評

筆者はFLAT1-22・天然キーボード奏者の脱線転覆の珍説が脈絡なく展開!

ソニックユース「Daydream Nation」

キム・ゴードンが好き!なんて変わってるかな?

ソニックユースを初めて聴いたのは、もう20年以上前です!
ユース歴長いです。
これまで、このサイトに登場させなかったのが不自然なほど。
おそらく僕の周囲は、こういう路線はイメージしていないと思いますが、とことん好きなバンドと言っていい。本日のネットニュースで「こけしDOLL」のベーシスト・中鉢さんがお亡くなりになったことを伝えておりました。僕はこのバンドは何と!知りませんでしたが、Youtubeで少し聴いてみたわけです。曲によって好みの上下動がすごく、ちょっとダメと凄くイイが混在するのですね。珍しいバンドです。バッチさんのベースがとても気に入って、知ったばかりなのに随分悲しくなりました。ご冥福をお祈りいたします。僕があの世に行ったら是非セッションさせてください。
さてソニックユース、、、。
こけしDOLLを上記のように、聴いていると自然にソニックユースを聴きたくなったわけです。どこかに共通したところがあるのかも知れない。
ソニックユースのアルバムは一応本作をアップしましたが(乱暴な物言いですが)どれでもOKではないかと思います。個人的な好みは、意外に初期の代表作とも言われる「Bad Moon Rising」なのですけれど。バンドの要素として好きな部分が多く、なので飽きることなくここまで来ました。無理やりどこが?と言われれば「音」と答えると思う。音が無茶苦茶カッコええ!!と。
ソニックユースのファンはそれは入込みが大きいですが、まず間違いなく音に参っていると断言出来る。斯様にこのユニットのサウンドは他に例がない。音楽的なところで言えば、なんだか上手いのか下手くそなのか分からない。不器用なのかな?と感じることは多いだろうか。でも、不器用だから良いわけだから。
誰かが言っていたけれど、中途半端で曖昧なのがカッコいいのだと。
でも、それは実に上手い表現。
以前、マレーシアに旅行した時、ホテルのテレビを付けたら偶然、テレビ局でのライブを流していたのだけれど、その曲の終わらせ方が失敗してしまって、えらいズレた尻切れトンボ状態、メンバーが「あれ!!誰が失敗したの?」みたいな顔を見合わせて、それがぶっ飛んだ。「この無様具合、カッコ悪さ、実に笑えて愛嬌だな」と。
ああ、これがソニックユースなんだよなぁ、、って。
個人的にサブタイトルにあるようにベース+ヴォーカルのキムゴードンのファンです。どうもベース弾きには合わないキャラ、出で立ちで、生活に疲れた中年女性という風情がたまらなく惹かれる(笑)しかしながらどのアルバムにおいても、彼女のヴォーカルはこのバンドにとって必要なのであり、もしソニックユースに紅一点のキムがいなかったら存在自体がヤバイでしょう。
ギターの使用するコード、音使いにえらく変なところがあり、しかしそれがとんでもない表現力につながっている場合が所々に確認される。ヨレヨレだったり、突然凄い音楽性を発揮したりする、実につかみどころのない変なバンド。バンドってのはこういうのをバンドというのじゃないかな。拙いところがあっても、とことん自分の音を信じて音を発する。芸能界という僕には理解不能な業界がある某国の文化状況では出現し難いタイプ、それだけに僕はこれからも彼らの音楽に触れていくと思う。