ピアニスト・タカの脱線CD評

筆者はFLAT1-22・天然キーボード奏者の脱線転覆の珍説が脈絡なく展開!

ピアニスト/Martin Musaubach 知っている?

www.youtube.com

何しろ凄いと!全く知らない方ですね。

実際、楽器店のサイトからリンクで辿って来たわけでして、この動画もStudiologic/Muma Pianoというステージピアノのデモとなるわけです。

アルバムもリリースされているようですし、他のライブ動画では普通に生ピを弾いているものも転がっております。でも自分的にはこの動画の作品が良いように思います。

分かり難い名前ですが「ムサ」と呼ばれているようですね。

昨今の若手ピアニストの静かなブームというのか、そういった流れとは若干隔てた作品です。

ザッパ的なところもりますが、まっ、こういった凄腕に普通に見受けられるように様々影響が見えます。

それにしても、駄目になりつつある我が愛用KORGのSV-1の代わり(資金があるわけではないが)となるEPを物色していたら、この海外モデルが目についたと。

そして聞いたこともない一人のアーティストに行き着いたのですが、大体新しい音楽を知るのは、こうした偶然の重なりから、、ということが自分の場合圧倒的に多いです。

こういう面白いアーティストを発見すると刺激が強くて自分の作業にも良い影響が出て来ます。

結局、こんなことでステージピアノ選びは関係なくなってしまいました。

SV-1の不具合も無理に気にしないことにして、様子をみます。ダンパーの発するノイズ設定が勝手に変ってしまうという、おそらくは故障だとは思うのですが。

さて、話をこの作品に戻すと、リズムの変化とパートとパートの境目に置かれた特徴的なリフが耳に残ります。それ以外はリズム中心の押出しとソロ中心のセクションで、それはそれでカラフルで、飽きさせないです。

またピアノのテクニックも相当なもので、これだけの素早いパッセージを、しかも右左のコンビネーションで行うのは凄いです。定番的な技ですが、それでも他のピアニストを圧倒しています。

ただ、それでは他のピアノトリオで売り出し中のイギリス、アメリカ辺りのアーティストと比較すればどうか?と言えば、確かにこれを聴いた後では彼らの音楽はBGMでかなりポップに聴こえます。

しかし、ではBGMでポップなセンスではいけないのか?と言えばそんなことは全く無い。大切なのは、そこに捻りが利いており、他では代えが利かない旋律、ハーモニー、バンドとしてのサウンドがあるかどうか、ということになると思います。

このピアニスト「ムサ」の楽曲は間違いなく面白いし、注目するに値しますが、他の作品を聴いてみないと実像は分からないと思います。リリースされているアルバム全体を聴いて初めて自分のライブラリーに加えられるということになります。

楽しく、心の琴線にふれるようなアルバムであることを期待します。