ピアニスト・タカの脱線CD評

筆者はFLAT1-22・天然キーボード奏者の脱線転覆の珍説が脈絡なく展開!

串カツではない新世界!/ オケの達人・ドボルザーク

クラシックを聴かないアーティストは底が浅い? あまりにベタシリーズというわけだ。今回はそのベタの中でも特別にベタな新世界を取り上げる。指揮者・オーケストラはクラシックファンであれば、滅茶苦茶に拘るが、僕はとりあえず今回、若干外しつつもある程…

忘れられた邦画のようだ / カルメンマキ&OZ・1st

国産では荒井由美と並んで未だ現在進行形 このアルバムを聴いた回数を数えておけば良かった。というくらいに聴いた作品となります。夕暮れ時、よくウォーキングしておりますが、そのお伴に流しております。本当は夕暮れの景色にはECMのギタートリオが完全に…

ディシプリン、これが "宮殿" と同じバンドなの?

つまりは違うバンドになったと。変化幅数キロにおよぶか? やれやれ御大と言われるわけです。本作がリリースされた時点では、拒否反応を示した音楽ファンも多かったと聞きます。そのリセット具合、その断層の深さが半端ではない。メンバーのキャラによるとこ…

Ben monder / 評は何度も聴いてから、、!

Ben Monderはアメリカ合衆国のギタリストです。 現在(2017.12.28)最も聴く事の多いアルバムです。何度聴いても飽きないスルメみたいな作品と言えましょう。そして、この音楽は少し聴いて何となく評を書くというのは駄目ですね。数ヶ月聴いた今、自分の中で…

Mats & Morgan / 北欧を代表する変態ユニット

凄過ぎて、そろそろ隠居するか?という気分になってしまう。 ということで、かつて自己顕示欲の針が振り切れてメーターから飛び出していた僕でしたが、情けない有様なのであります。世界は広く深い。様々な化け物がウヨウヨしているのでした。ただの手数王で…

いぶし銀的な存在「マジカル・ミステリー・ツアー」

作品力で勝負ならビートルズの中でもベスト3に入るか? アルバムが単に良き作品の集合体であるというなら、このアルバムは間違いなくビートルズの中にあっても上位にランクされると僕は思う。ポールの作品に偏っているものの、例えばビートルズ全体の作品群…

やはりグールドでしょう「バッハ・パルティータ」

音大2年生時、課題で弾いた4番は今も心から離れない。 パルティータの魅力に気が付いたのは、もしかすると最近なのかも知れない。バッハは他の作曲家とは異なり、敷居の高さ、敷居の種類?が違うという気がする。その中でもこのパルティータは聴いて難解とい…

天才のごった煮/Beatles「ホワイトアルバム」

良き作品ほどレコードで聴きたくなる。 ビートルズファンなら誰でも知っているアルバムです。僕にも高校生の息子がおりますので感じるところですが、昨今の中高生は(僕の時代と比較すると)あまり洋楽を聴かないです。「最近面白い音楽ないんだよね!」と嘆…

"作曲家" チック・コリア / 妖精

チックコリアの中では最も好きな作品 チックコリア さんがお亡くなりになりました。自分でも驚くほどロスが激しいです。まいったな、ライブ直前なのに。でも、これでは御大に叱られるでしょう!自分の柔な精神に喝!を入れねば。 本作を初めて聴いたのは高校…

ELP「タルカス」/いつも心に置いておきたい

キース・エマーソン亡きこの世! キース・エマーソンもグレグ・レイクも故人であることが未だ信じられない自分です。僕が「ELP」に初めて触れたのは高校時代、1stアルバムだった。その後、彼らとしては少し地味な存在とも言える3作目の「トリロジー」(内容…

うーん、、、ケイトブッシュの今「50 Words for Snow」

ケイト・ブッシュ新作果たして? 執念深く聴き続けております。若干印象が変ってまいりました。ですのでこの記事を修正、加筆したいと思います。加筆したところは、赤字にて表示します。 ケイト・ブッシュの好物は「マンゴー」です。 今も変わってなければ。…

クセナキスは"クセ"になるか?/プレイヤード

打楽器のアルバムであるが先行したイメージは持たない方が良いかも知れない。 ヤニス・クセナキスはルーマニア生まれ、ギリシャ系フランス人の作曲家。 僕はこのクセナキスほど、ハードルの高い作曲は居ない。 この作曲家と比較すれば、メシアンも、武満徹も…

音は一旦外に出すべき?/JBL・Pebbles

今日は、少し寄り道です。 オーディオの中で音楽に最も近い存在であろうスピーカー。 そして、JBLって言ったらあなた、、、!!! 本日届いたスピーカがコレ。JBLのUSBスピーカ「Pebbles」 昨晩、早速接続して音を出してみました。 昨今、音楽ファンの殆どが…

頭ひとつ?/YESと言えば、、!

YES/こわれもの(Fragile) 頭ひとつ?何それ? 先に「危機」の記事をアップしたわけです。そのイエスの代表作と言えばこの「こわれもの」と合わせた2枚というのがベタなわけですね。 「リレイヤー」ってのが同業者では多いです。大昔から。 鍵盤技術者では…

UAと草間弥生が何故か重なる/ATTA

UA/ATTA UAは最初に聴いた時、僕の鈍過ぎる耳が反応した珍しい存在だ。先にお断りしておくと川崎タカヲというと、変拍子と現代音楽とポリリズムをバカみたいにコネクリ回して客からも周囲の音楽家からも愛想を尽かされる(笑)というイメージを持っている方…

ギター+ピアノの難しさ/ジョン・アバークロンビー

John Abercrombie Quartet / Acade 私事ながらギタリストと8年程音楽を共にした経験があります。 アルバムも2枚リリースしましたから、それなりに結果を出したのですが、それには次の要素があったからです。ベースレスだっためピアノの左でその役割を担当す…

中学時代を彩っていた「トワエモア」

トワエモア/A TIME FOR US そのアップライトピアノは小学校4年生の時、引越をする1年前アパートの2階に運ばれたYAMAHA/U1だった。 父の実家に家族で移り住み、僕は随分と田舎に来てしまった(つまり都落ち感、、笑)を感じていたわけです。 今思えば、岩手県…

今でも聴きたくなる・イエス/危機

YES/危機〈Close to the Edge〉 本作は、あまりにベタなアルバム紹介ってことだと思う。最近すっかりジャズ方向に舵を切った自分ではありますが、だからと言ってこれまで好んで聴いて来た作品にそっぽを向くというのも何か人情味に欠けるというか「手のひら…

これで足りてしまう?-ウニタミニマ/世界の縁

ウニタミニマ/世界の縁(へり) やれやれ、とうとう僕の本丸に突入ですか(笑) ウニタミニマ!!!!! 若い頃、とても好きだった。そして久しぶりに(数十年ぶり)聴いたら更に好きになっていた。 これが遠い昔の音楽? 冗談じゃない。この音楽は今も生き…

JAKOB BRO / STREAMS ドラマーが違うだけで……!

JAKOB BRO / THOMAS MORGAN / JOEY BARONSTREAMS 最近聴くのは、この辺ばかりなんですよね。ECMのこの辺。前作との大きな違いはドラマーがヤン・クリステンセンからジョーイ・バロンへと変ったことです。前作の方が浮遊感があり語弊を恐れずに言ってしまうと…

聴くと胸がいっぱいになる / 荒井由美・MISSLIM

Y子の仕業だったと数十年経過して気付く愚かさ。 放課後、一番前の席に座る僕の目は黒板の左下に小さく白いチョークで書かれた「ベルベットイースター」という文字を追っている。何それ?何かのタイトル? 恥ずかしそうに消え入りそうなその字体は今も心に刻…

ヤコブ・ブロ/Gefion「踏み絵」のような?〈加筆・修正〉

まず最初に〈加筆・修正〉とお断りを入れたのは、数回聴いているうちにこの作品に対する自分の感じかたが大きく変わって来たからです。こういうタイプの音楽は少し時間をかけて余裕を持って接したいものです。 ECMと言えばこんなジャケット、というお約束の…

GoGo Penguin / 最近のピアノ音楽事情

GoGo Penguinはピアノトリオです。 V2.0 新しいジャズピアノトリオ等とネット検索すると出現率の高いバンドです。 本作は何やらソフトのバージョンのようなタイトルが付いております。 自分の勝手な思い込みで米国のユニットと思い込んでおりましたが、イギ…

ピアニスト/Martin Musaubach 知っている?

www.youtube.com 何しろ凄いと!全く知らない方ですね。 実際、楽器店のサイトからリンクで辿って来たわけでして、この動画もStudiologic/Muma Pianoというステージピアノのデモとなるわけです。 アルバムもリリースされているようですし、他のライブ動画で…

収録風景/ホロヴィッツ モーツァルトピアノ協奏曲23番

ホロヴィッツは僕が最も尊敬するピアニストです。 モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番、ピアノ・ソナタ第13番 Youtubeにアップされているホロヴィッツの収録風景は僕にとって、最近特に興味を掻立てられる内容だった。 譜捲りの若いスタッフがうっかり忘れて巨…

Beatls/Revolver(リボルバー)ー 平伏するしかない?

今更ではない!これからのビートルズ。 ビートルズ・アルバム評の第一弾は「Revolver(リボルバー)」となります。僕のイチオシと言えば「Revolver(リボルバー)」です。これは全く迷わずに。 小学生の僕にとって、ビートルズ初体験はあまりに強烈だった。…

もっと評価されるべき "ショスタコーヴィチ"

ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 映画音楽のルーツがここにある。さて、遂にショスタコーヴィチ御大の登場です。ロシアの誇る近現代作曲家、クラシックの長き歴史の中でも間違いなくベスト10入りする大作曲家でしょう。その作品の中で最も有名な作品がショス…

ジャケが、、キングクリムゾン/宮殿

クリムゾンの連中は今も宮殿で暮らしている?以前、文通している方がおりました。素敵な方でしたね。アメリカ在住の音楽友達です。その方がプログレッシブロックにお詳しい。鼻歌で「風に語りて」を歌ったりする(笑)だからこその得難い友達だったのですが…

一柳慧/交響曲第8番リヴェレーション2011室内オーケストラ版

現代音楽に取りついたイメージを払拭してほしい。一柳慧:交響曲第8番─リヴェレーション2011 室内オーケストラ版 紛うことなき現代音楽作品である。僕は一柳の音楽は(本人の演奏による)ライブで聴いたことがある。高橋悠治と「不屈の民」で知られるジェフス…

現代音楽の寵児・リゲティ/エディション3

「現代音楽の寵児」実際リゲティは、度々このように紹介されます。聴いて楽しめる現代音楽とも言える。リゲティという名を初めて聞いたのは高円寺のライブハウス「ペンギンハウス」に出演した時だった。「懐かしく、遠くなってしまった世界だなぁ」と思うけ…